この教本は指のストレッチとして使われることが多いと思いますが、ハノンのような一定のパターンをいろんなアーテキュレーションで弾くものとは違います。1ページ見開きで弾く中にもいろんな弾き方があり発想が豊かで様々な曲を弾くのに適したストレッチ法だと思います。
埼玉県川越市菅原町7-25 伊勢原五番館406号 吉澤 泰男
この教本は指のストレッチとして使われることが多いと思いますが、ハノンのような一定のパターンをいろんなアーテキュレーションで弾くものとは違います。1ページ見開きで弾く中にもいろんな弾き方があり発想が豊かで様々な曲を弾くのに適したストレッチ法だと思います。
最初に両手で弾けない曲は片手づつに分けて練習しますが、右手だけで弾き、次に左手だけで弾く練習で間違えずに弾けても、両手で合わせた時、指が思うように動かず、間違った音を弾いてしまう。こんな場合は右、左手を交互に弾く練習をしてみて下さい。下記の楽譜はギロックという作曲家の「コンスタント・ベイス」という曲です。 Aの→は右手で弾くメロディーを指していてBの手前まで片手で練習します。Bは違った動きで難しいですので、ここは左手のベースを弾き、また→が出てきたら右手のメロディーを弾きます。後半は最後の3小節以外はAの部分がオクターブ上にあがっただけですので、右手だけ最後の3小節を練習して、通して弾く練習をすることが出来ます。今度は左手のベースを片手で弾き、Bの部分は右手で弾くメロディーを片手で弾く練習をします。Bの右手は難しいので取り出して部分練習を積み、その後はまた左手でベースを最後まで片手で弾きます。この様にして最初から最後まで通し練習をすることで、両手でまだ弾けない時でも曲全体のイメージをつかむことが出来て、曲全体がどう作られているか理解することが出来ます。
2と3の指は和音をおさえる時、しっかり区別して覚えないと間違った音を弾いてしまいがちです。
主要3和音の運指
ドファラの和音を弾く時に真ん中の指が右手は3で左手は2です。はじめに左手で弾き、そして右手でそして両手で弾き、更にいろんな調で弾けるように練習してください。和音が変わるに手を見ないようにして弾くことが大切です。
この運指はキー(調)が変わっても同じで、左手は分散(2つまたは3つに分けて弾く)のベースになっても同じです。
この主要3和音は#やbがたくさんついた調でも弾いてみて下さい。調によって指の感覚が違っていることに気が付きます。黒鍵が2つと3つのグループが並んで出来ている鍵盤ですから手の感覚が調によって違います。たくさん弾いてその感覚をつかんで下さい。
変ト長調の主要3和音(左手)
ジャズの基本のリズムであるスウィングやシャッフルは3連符でとらえます。
これはメトロノームのテンポの四分音符を108にして、 8分音符2つを3連符の2つと1つにして弾くことです。 大切なのは後ろの1つ、3連符の3つ目の位置を正確にとらえることです。 1拍を3つに分割して鳴らせるメトロノームを使い、3連符の2つと1つをドゥとバに分け メトロノームを♩=100にして、3連符を鳴らしながら口ずさんで下さい。 今度は4拍子のリズムのとらえ方です。 四分音符を4つ数える時に普通はタン タン タン タンと言いますが、ジャズは2と4拍目が強いのでディット、ドット、ディット、ドットと言います。 スウィングジャズ曲「セントルイスブルース」のメロディーをファの音だけにしてこのリズムを口ずさむと
次にメロディーをドレミで歌う練習をします。
ドゥバ 、ディット、 ドットで歌い、ドレミで歌ってから、ピアノでメロディーを弾くという順序で練習してみて下さい。
ⅡーⅤーⅠと書きこれをツーファイブワンと呼びます。これは数字の2ー5ー1と同じことです。この数字の順序はドを1番目にするCメジャー(ハ長調)の場合2番目はレ、5番目はソとなります。ファを1番目にするFメジャー(ヘ長調)の場合は2番目がソ、5番目がドとなります。
12個のキー(調)があります。全部の2ー5ー1がどの音か考えてみて下さい。
ミーラーレ、レーソード、ドーファーbシ
bシーbミーbラ、bラーbレーbソ、#ファーシーミ
bミーbラーbレ、#ドー#ファーシ、シーミーラ、ラーレーソ、ソードーファ、ファーbシーbミ
となります。左手でこれを何回も繰り返し出来るようになったら、順番を変え半音で上行、下行する練習をしてください。
レッスンで弾くピアノが自宅で弾いて聴いているピアノの響きと違い戸惑ったり、鍵盤が重く感じることから余分な力が入ったりしてミスを起こしがちですが、レッスン中はまだ弾き足りないからミスをしてしまうと考える方が気が楽だと思います。これも結局は練習不足のため手の動きが固まっていないことや、楽譜や手元を見すぎてしまうことが原因だったりします。またレッスン中に何回も弾き
1度成功し完成と判断してもまたすぐに弾けなくなります。
ピアノのレッスンはその時に頑張るスイミング教室とはタイプが違います。自宅にて何回も時間をかけて練習して間違えずに弾ける状態になっていくものです。上達するのはレッスン中でなく自宅においてです。レッスン時間は自宅で練習してきたこと確認するための時間と考えて下さい。
ジャズの曲は黒鍵のシ、フラットで始まっても曲の中でシが白鍵のシ、ナチュラルになったり戻ったりします。G-7 C7 C-7 F7 BbM7
川越ジャズピアノ教室でピアノ初心者はもちろん、ジャズ初心者の生徒さんに使用しているテキストとして「ブラスバンドのためのジャズアンサンブル ピアノ」があります。
このテキストは最初から使用せず37番のBbブルースから取り入れています。CDが2枚ありお手本として聴いたり、一緒に合わせて練習したりしています。
Bb7 Eb7 F7という3つのコードを使います。
コードは使える音が決まっていてそれを度数で考える世界です。初心者の方はそれと同じ記号が出てきたら音符を読まず、同じ音を弾くんだなと考えて覚えてしまったらいいです。
左手は3つの音をおさえ、右手は最初2つの音から少しずつ音数を増やしていきます。
左手はそのコードの3,7,9度か7,3,13度の3つの音をおさえます。これはあまり聴きなれない音なのでなかなか覚えられません。しかしテキストの中で何回も出てくるので繰り返す中で覚えるよう努めて下さい。Bb7はbラ、レ,ソ Eb7はソ、bレ、ファ F7はラ、bミ、ソです。楽譜を見て音を探すのではなく口でも言えたり、手の型を覚え、手元を見ないで移動出来るように練習して下さい。
次は右手です。まず2つの音だけを使います。これはそのコードの1,7度の音です。これを1,3,7度と3つの音に増やします。コードの度数を覚えるのは大変なので Bb7の右手はbシ、bラの2つの音で弾けたらbシ、レ、bラの3つで弾けるようにしてどんどん使う音を増やしていくんだなと理解したらよいと思います。
ピアノを幼い頃少し習っていた方や大人になって初めてピアノに触れる方に対するレッスン内容を説明します。
川越ジャズピアノ教室で取り入れているテキストにバスティンの「年長者のためのピアノ入門レベル1」というテキストがあります。
このテキストは左手コード、右手メロディーの弾き方で曲を仕上げます。まず左手はその曲のキーで使われるⅠーⅣーⅤのコードを練習します。
慣れたら手元を見ないて弾けるようにします。
キーがGの場合の左手和音 ⅠーⅣーⅠーⅤ₇ーⅠ
スタンダードジャズの曲を弾くためには、更に全てのキー(12キー)で練習します。この練習は長い時間をかけてコツコツやります。
右手は五指のスケールで同じように全てのキーで練習します。
五指とは五本の指の中だけで弾ける5度までの音階です。要するに親指をくぐらせずに済む音までです。
五指の位置(キーがGの場合)
五指の位置で弾くⅠ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ₇-Ⅰの両手の練習
やはりこれも全てのキーで練習します。
注意点として右手のメロディーは強く、左手のコードは弱く弾きます。初心者の方の場合、両手が同じくらいの強さになり、なかなか左手だけを弱く弾くことはできません。右手が主役で左手が脇役なわけですから左手のコードがメロディーを抑え込んでしまってはいけません。強弱を意識して練習して下さい。
このテキストにはしっかり読めば独学でもどんどん進めていけるくらい解りやすい説明が載っています。それとコードやメロディーに運指が書かれているので、常に正しい運指になっているかを意識して練習出来ます。例えば左手コードのⅠは5.3.1、Ⅳは5.2.1、Ⅴ₇は5.2.1の運指を守ってすべてのキーに移調することが大切です。